2018年5月アーカイブ

日銀が2019年度頃を予定していた物価目標2%の達成時期を削除することに決めたようです。6回も先送りしてきた以上、当然といえば当然ですが、逆にいえば、達成時期を捨てるのは異次元の緩和政策が限界に達しつつある証拠ともいえます。

「これ、無理っぽくね?」と思いつつも、異次元の緩和を続けてきたわけですが、次第に副作用が強くなってきた状況のなか、いずれかの時点で金融緩和を中止しないといけません。おそらくは、2%達成を待たずして出口戦略に入るものと考えておりますが、ぼくはその時期をズバリ2018年~2021年の間と予測しています。

特に注目すべきはETF買い入れですが、これを売らずに据え置くという選択肢はあるのでしょうか?

ぼくはそのような選択はしないだろうと考えており、その兆候が見えた際には空売りを入れる用意をしてその時期を待っております。

日銀の政策については当たらずとも遠からず、非常に惜しいポイントを突いてましたが、インフレに対するマインドセットが気持ち弱めだったのではないかと感じています。デフレマインドを取り崩すチャンスはマイナス金利の導入時点にあり、あの時にもっと突っ込んだマイナス金利をしておけばよかったものの、銀行への配慮か中途半端なものになってしまいました。

いずれにしても、来年の消費増税後でさらにデフレマインドが強固になると思いますので、今回の日銀の2%達成時期の放棄については、当然といえば、当然のことなのかもしれません。まだ2%目標の達成自体は放棄していないようですが、果たして本当に達成する時は来るのでしょうか?

いずれ2%の目標自体も知らないうちに削除されるのではないかと感じています。