2022年5月アーカイブ

中国の上海ロックダウンが1日で解除される見込みとなり、加えてEUがロシア産石油の輸入禁止で合意した影響などで原油価格が高騰しています。

これは三角持ち合いを上抜けたと考えてもよいかもしれませんが、以前にも上抜けたと思いきや下落しましたので、今後も上がったり、下がったりを繰り返しながら、原油価格は徐々に上昇していくのではないかと感じております。

今後、コロナ禍から世界経済が回復してきますと原油高にますます拍車がかかる可能性がありますが、上海ロックダウンの解除により、中国経済が回復する見込みとなったのは特に影響が大きいのかもしれません。輸入禁止による供給減に加え、ロックダウン解除による需要増、さらに年末にかけては備蓄放出も玉切れになるはずですので、もし、仮に年内に停戦合意が実現してもロシアへの経済制裁が解除されなければ、ゆくゆくはさらに原油高になる可能性も出てきました。

しかしながら、原油価格の高騰により、仮にロシアが価格を割り引いて輸出しても利益が出る結果となっており、この経済制裁に実効性があるのかは不透明な部分があります。

ただ、これでようやくロシアへの経済制裁がまとまった形になり、世界が意思を示したという点では大きな1歩と言えるでしょう。

ロシアへの経済制裁のため、ロシア産の原油や天然ガスに対する輸入制限がされていますが、WT天然ガス(1689)についてはボラティリティーの高い展開になっています。

この天然ガスについては、コンマの端数が切り上げになるため、節税対策で有用と感じています。

例えば、現在、4.1円となっていますが、4.1円で100株買ったとしても、税務上は端数切り上げで5円で買った扱いになります。

けれども、税務上は5円で買った扱いになるため、買った値の4.1円で売ったとしても、実利はプラスマイナス0円ですが、税務上は0.9円の損失として計上されます。

これを1万株でやれば、手数料を考えなければ、9000円ということになるでしょうか、節税対策するには有用と感じています。

ただ、下に持っていかれると、節税どころか実利でも大きな損失が発生するため、ある程度の出来高があって同値撤退できる状況でないとリスクの方が大きいです。

その点、今回はロシア産エネルギーへの輸出制限で出来高が上昇しており、同値撤退がしやすい状況にあると思います。加えて、ウクライナ情勢の展開によっては高値更新も見込めるかもしれません。