日本のAIIB不参加は正解だったのか?

日本がAIIB(アジア・インフラ投資銀行)への参加を見送りましたが、このような決断を迫られる機会は今後も多くなっていくとボクは予測しております。

結局、アジアの一員として中国につくか、それとも西欧諸国の一員としてアメリカにつくかという決断になるわけですが、近隣諸国は話の通じる相手ではありません。尖閣や北のミサイル、あるいは慰安婦像などの問題をみても、反日感情の強い近隣諸国に歩むよるという選択肢はないものと思われます。

この近隣諸国の筆頭が中国ですので、日本政府はハナから参加する予定などなかったのではないでしょうか。経済的な利害関係が非常に大きければ話は別でしょうけれども、例えメリットが大きいとしても慎重にならざるをえません。

参加することによる具体的なメリットでいえば、日本企業が海外で仕事を受注しやすくなるということに尽きるかと思いますが、麻生さんの話によると、そんなメリットは期待できないとのことです。

日米で三割の出資を占めるアジア開発銀行(ADB)の場合でも、日本企業が受注する比率は0.5%程度しかなく、AIIBにおいてはもっと下がるはずなので、参加・不参加に関わらず、どの道メリットなどはないようです。

仮に企業が受注できるのだとしても、マクドなどは中国産のナゲット問題を契機に経営が傾いておりますし、とにかく関わらないのが一番いいのではないかという印象があります。

そもそも、中国はアジア開発銀行での債務国なわけですから、借りる側か貸す側かでいえば、借りる立場にあるのではないでしょうか。たぶん、アジア開発銀行は審査が厳しいから、独断で融資できるような新しい銀行を作ろうという意味なのでしょうけれども、銀行というよりも、街金に近い形になるのではないかという気がしております。

個人的には不参加で大正解だったように思いますが、AIIBの今後のゆくえにも注目していきたいと思います。