FRBは原油高トレンドを忘れてしまったのだろうか

FOMCを通過し、市場では12月の利上げ幅は0.5%か0.75%、最終的なターミナルレートは5%強でコンセンサスが形成されつつあります。

しかしながら、原油高に注目してきた私としては、最近の下落局面においても原油や天然ガスなどのエネルギー関連は堅調さを維持しており、0.5%の利上げ幅下げの思惑には疑問を感じています。

夏頃までは原油価格と株価は連動していたように感じますが、ここに来てそれほど連動しない動きがみられてきました。

冬からのエネルギー需要増に加え、中国のゼロコロナ政策の見直し、あるいは石油備蓄の玉切れ、地政学的なリスクなど、ふとしたきっかけで再び120ドルを突破してもおかしくありません。いずれ原油高騰の問題が再燃すれば、12月の利上げ幅は0.5%ではなく、0.75%の可能性が高いのではないか、そう感じています。

加えて、0.75を連発してもインフレ抑制の明確な兆候が乏しく、利上げが効いている明確な証拠が乏しいまま見切り発車でペースを下げてしまうリスクは高いです。最終的なゴールポストが5%台に動きましたが、6%台や7%台になる可能性もあるなか、現状のままFRBが0.5に下げることはないと感じています。

果たして、12月は0.5%なのか、それとも0.75%なのか。

直近の米雇用統計は明確な数字は出ませんでしたが、次のCPIは0.5%派に嬉しい数字が出るかもしれず、予断を許さない状況となりつつあります。

ちなみに、0.75%派のぼくとしては、米国株を売りつつ、原油やガス株を買い、中国株は買いのスタンスで行こうと思ってます。