FOMCが政策金利据え置きを決定──利上げは延期へ

9月16日~17日のFOMCの開催を控え、市場はリスクオフの様相を呈してきております。このFOMC(Federal Open Market Committee)というのは、アメリカの金融政策を決定する最高機関でFRBの理事などで構成されており、年8回の委員会が開催されるものです。

これまでもそうでしたが、今回の最大の焦点は政策金利の利上げがいつなされるのかについてです。2006年以降、ずっと利上げが据え置かれていますが、年内に実施されるのかどうかに世界中が関心を寄せています。

利上げがされると、金利が上昇するため、企業は銀行などから資金を調達しにくくなります。一方で、実質的なゼロ金利政策を続けていけば、市場に資金がだぶついてしまう形になり、株や不動産へと資金が流入してバブル経済となってしまう懸念があります。

足元の米国経済は好調ですし、失業率も低水準になってきている現在、いつかは金利を正常な水準に戻さなくてはいけませんが、FOMCはこれまで利上げを延期してきました。今回は延期をせずに、利上げに踏み切らないと市場からは透明性がなくなってしまいます。

一方で、中国やギリシャをはじめ、世界経済は停滞しており、ここで利上げをしてしまうと世界同時株安による不況に突入してしまう可能性も高いです。利上げと同時に、新興国からは資金が流出してしまいますので、世界各国へ与える影響は非常に大きいです。

そのようななか、18日に決定されるFOMCの結果待ちの状態となっておりますが、果たして利上げは実行されるのでしょうか?現在のところ、市場関係者の間では利上げは延期されるという予測が大部分を占めています。

FOMCが金利据え置きを決定

大方の予測どおり、FOMCの利上げは現行水準を据え置く形で決定されました。