プライマリーバランスを黒字化する必要などない

2018年度の時点ですが、プライマリーバランスの赤字が想定よりも6兆9,000億円程度悪化するとの見通しとなりました。

こう見ると6兆9,000億円の赤字のように思えますが、実際の赤字の見通しは16兆4,000億円となっており、あくまで想定よりも悪化した数字が6兆9,000億円ということになります。

最近ではアベノミクスの限界もささやかれており、加えて団塊の世代が2025年までに後期高齢者となるため、社会保障費のさらなる増大も予測されており、財政状況はさらに悪化するものと考えられています。

株価が戦後高値を推移しており、この上ない好景気になっているはずの現在でも16兆4,000億円もの赤字となっている状況のなか、果たして本当にプライマリーバランス黒字化は達成するのかという疑問があります。

さらに、今までの団塊の世代が財政赤字で推移してきた状況のなか、なぜ氷河期世代を中心とした現役世代がプライマリーバランスを黒字化しなければならないのかという疑問もあります。

これは親500万円と子供500万円の年収で、合計の世帯収入が仮に1,000万円だったとします。

これまで団塊の世代は年収500万円に加え、借金で毎年500万円を積み重ね、借金が5,000万円にも積みあがりました。これはやばいということで、今後は支出を引き締め、子供にも協力してもらって少しずつでも借金を返済していこうというような論理です。

これでは子供の世代は何もしていないのに、つつましい生活を強制されているようなもので、そのような現状が少子高齢化の原因にもなっています。

普通に考えれば、親の世代が年収と借金で年収1,000万円の生活をしていたのなら、子供も同じように借金をして年収1,000万円の生活をするべきです。そもそもプライマリーバランスを黒字化する必要などまったくなく、少子高齢化社会が是正されるまで、50年でも100年でも赤字の状態でやりくりするべき事案であるとぼくは考えています。

世代間格差が拡大している状況のなか、これを是正するにはプライマリーバランスのさらなる赤字化が必要不可欠であると思われます。