105円を突破した円安はどこまで進むのか?

今月からはじまったいきなりの円安相場ですが、日本では円がじゃぶじゃぶなのに対し、米国では好景気から利上げムードが漂っていることが原因のようです。加えて、ここ1年ほどの間、105円を突破することができずにいた外国為替相場ですが、とりあえずは105年を突破し、110円を目指している最中だろうと思われます。

ただ、グローバル化した国際経済において、もはや円安が企業に利益をもたらすわけではありません。民主党政権下で円高が続いておりましたが、日本企業は何年もかけて円高でも利益が出るような体制に順応してきたわけです。

そのため、自民党政権になり、円安が進むにつれ、急速に業績が悪化してしまった企業もなかには見受けられます。資材の調達や工場の生産拠点などは、数年単位でないと対応できないため、急に円安が進んだからといって、すぐに円安体制に移行できるわけではなく、やはり数年単位での期間が必要になります。

また、円安になったからといって、数年がかりで円安で利益が出る体制を整えたと思ったら、また円高になってしまったということになれば、踏んだりけったりです。

なので、おそらくは数年をかけて少しずつ1ドル120円程度を目指していくのではないだろうかと僕は想定しております。ただ、すでに円が異次元のじゃぶじゃぶ状態になっておりますので、その結果が異次元の結末をもたらすとすれば、1ドル130円を超えてくるかもしれません。

単純に考えれば、マネーサプライを倍増させると円の価値が半分になるはずですので、円安がもっと続いていく可能性も考えられます。

円安が進むと輸出関連企業の業績がよくなるといわれていますが、これ以上の円安は逆にデメリットになる可能性もあるわけですので、ここは視点をかえて、FX関連銘柄などを探ってみるのも面白いかもしれません。為替が動けば、FXの取引量も増大するはずですので、FX関連企業の業績が上向く可能性もあります。