スルガ銀行・第2四半期決算を読む

11月14日に楽しみにしていたスルガ銀行の第2四半期決算書が出てきたようです。

さっそく読んでみましたが、内容的には貸倒引当金1074億円を追加経常した上で986億円の赤字とのことで、もし引き当てなければ、差し引き88億円ぐらいの黒字だったのかもしれません。概ね、予想どおりの内容だったのではないかと感じています。

1点だけ不可解だったのが経常収益が全然落ちていなかった点ですが、これはなぜなのでしょうか、スルガ銀行の収益力は未だ健在のようすです。

また、引当金については、ロイターの記事によると1903億円を不良債権に分類して1362億円の引当金を積んでいるようです。

「スルガ銀は、シェアハウス関連融資2537億円のうち、1903億円を不良債権に分類。このうち担保・保証による保全がない1584億円に対し、1362億円の引当金を積んだ。」

この1362億円の規模感から考えると、今後は自己破産者が大勢出てくることを予感させる内容ですが、市場に競売物件が多く供給されてしまうことにより、その他の不動産価格へも影響が出てくるかもしれません。

オリンピックを前に不動産価格が暴落してしまうのでしょうか、マンションなどの不動産価格にまで波及するのかは不明ですが、もしこの赤字決算がリアリティーのある数字であるとするならば、シェアハウスオーナーがゴロゴロ破綻するということを意味しているかと思います。

個人的には、家賃を半額に下げれば空室は埋まるでしょうし、大勢の人が実際に破産するとは思えないのですが、アパート経営の実態には不透明な部分があり、実際にやばいオーナーも多いのかもしれません。

いずれにしても、注目が集まっている状態ではなかなか株価が上昇していかない傾向がありますので、今後はおそらく、しばらくヨコヨコの展開になるのかなという気もしています。